バイオリンのオンライン発表会をやってみた話(全編)

楽器を習ってる方/教えている方に質問なんですけど、

発表会ってやってます??

私が子どものときに習っていたお教室では、幼稚園の時や小学校低学年のとき、何回かあった記憶はあるんだけど、、、

そのあとはなくなっちゃってたと思うんですよね。

生徒さんの数とかの問題だったと思うんだけど。

「発表会は、した方がいい。」

「そんなものしなくていい。」

意見はそれぞれだと思うんですが、ひとつ思うことがあるんです。

私は音楽高校を受験したときに、実技試験でむっっっちゃ緊張したんですよ。(笑)

もともと緊張するタイプだったんだろうから、まあ何をしていたって緊張はしていたと思うのですが、問題は私、自分が公共の場でこれだけ緊張するって、

受験のその日のその場になるまで!

全然知らなかったんですよ。

試験は幸運なことに受かったには受かったんですが、気分的にはなんと言うか、、

青信号渡ってたらダンプに跳ねられた

みたいなショック感があって。

だって、寝ながら弾いたってミスしないくらいまで準備していたんですもん。

それが、あっという間に何の役にも立たなくなることの恐怖といったら。

その時から、10年くらいに渡って「本番が怖い!!」と思う時期がありました。

そんな経験もあってか、個人的には発表会はあった方がいいと思うんですよね。

発表会って意味あるの?

矛盾しているでしょうか?

そんなに「怖い」かも知れない場所に生徒たちを送り出す方がいいなんて。

自分に問いかけてみたんですけど、やっぱり答えは「イエス」なんですよね~。

私の場合、高校入試で経験してしまった事件は、予防注射無しにヤバいインフルエンザ菌と対峙した状態だったわけで。

免疫がつき、本番というものの予行練習がしっかりできていれば、対処できた部分があったんじゃないかなー、と今では思うんです。

もちろん、みんながみんなプロを目指してバイオリンを習っているわけではないですよね。

だから、試験やコンクール、オーディションといった本番を弾く予定などない人もたくさんいるでしょう。

でも、そもそも音楽って

人に聞かれることで完結する

部分ってありません?

誰に見られるわけでない野の花が美しいように、音楽も聴衆がいなくたって美しさには変わりがないでしょう。

でも曲って作られる時点で、必ず人に聞かれることが前提になっているはずなんです。

じゃあ曲のためにわざわざ演奏会をするのかって言われたら、もちろんそれだけじゃなくて、

奏者のためにも演奏する機会があった方がいいと思うんですよね。

それは、さっきも言ったように

「自分が聴衆の前でどういう状態になるのか」

ということに関しては、実際聴衆の前に立ってみないとわからないんです。

普段とまったく変化を感じない人もいるかもしれないし、若かりし頃のわたしのように舞い上がってしまう人もいます。

ステージ・フライトを防ぐために対策しようとしたとしても、普段の練習では本番の雰囲気を再現することはできません。つまり、

本番の練習って、本番でしかできないんです。

ところがですよ。

わたしのメインの生徒さんたちは世界各国に散らばったオンラインの生徒さんたち。

発表会とか無理じゃないですか。

でも、思ったんです。
コロナでオンライン飲み会をやったときに。

「飲み会オンラインでできるんだったら、発表会もオンラインでできるんじゃね?」

オンライン発表会開催に感じた不安

でも思ってから実行までには、ちょっと時間がかかりました。

と、いうのはわたしは

機械音痴

なんですよねー。。。

オンライン飲み会を開催したときも、

全員入室できない
みんなの顔がうつらない

などの問題があってテンパったトラウマがありましたし。

また、1対1の対面レッスンでも、インターネットの通信状態が良くなくて固まっちゃう人もいるくらいなのに、大人数のビデオ通話とか大丈夫なの

という不安がありました。

でも、まあ。

案ずるより産むがやすしということで。(笑)

失敗するかもしれないけど、それでもOKという生徒さんたちを少人数だけ集めてオンライン発表会の「実験」を行ってみることにしたんです。

オンライン発表会への準備

普通の発表会での準備でしたら、先生が

・日時を決める
・参加者を決める
・演奏曲を決める
・会場をおさえる
・ピアニストの予定を押さえる
・チラシやプログラムを用意する
・会費を決める

とかやるんじゃないかしら?

オンライン発表会ではどうでしょう?順番にみていきましょうか。

日時を決める

ここはオフラインもオンラインも同じですよね。

ただし、生徒さんが世界中に散らばっている場合はみなさんに時差があることを忘れてはいけません。

わたしは今回、ヨーロッパ時間では日曜の午前10時にオンライン発表会を企画しました。

この時間帯ですと、ヨーロッパの生徒さんたちはみなさん午前ということで参加して頂くことが可能です。
また、日本はその時間は日曜の夕方であるため、日本の生徒さんたちも参加可能です。

ただし、アメリカやブラジルの生徒さんたちはその時間は深夜になってしまうため、参加してもらうことはできません。

つまり、生徒さんたちが世界中に散らばっている場合、全員一気に参加してもらうことは不可能なんですよね~。

そのため、わたしの場合は

ヨーロッパ+日本、オーストリア
ヨーロッパ+アメリカ、南アメリカ大陸

の組み合わせで少なくとも2回に分けて開催しなければならないことがわかりました。

平日よりはちいさなお子さんも、学生のかたも、社会人も、発表会はやっぱり週末の方が良いんじゃないかなーと思うのですがどうでしょう?ご意見があればぜひ教えて頂ければ嬉しいです。

参加者を決める

この手順はオフラインとほぼ一緒と思ってよいかなと思います。
参加可能な時間帯の国にいる生徒さんに、発表会の日時を示して、参加したい人を聞けばいいと思います。

ただ今回ちょっと考えたのは参加する人の「年齢層」をどうするか、ということ。

こどもって、年齢の近いこどもたちの演奏に興味津々ですよね。

だから、大人ばっかりの発表会に少人数のこどもを混ぜるだけだと退屈しちゃう可能性があるかなと思うんです。

その反対も然り。

こどもたちばっかりの中に、ひとり大人が紛れ込んでも面白くないですよね。

生徒さん全員に声をかけるんだったら年齢層が偏ってしまっても仕方ないと思いますが、少人数に分けて開催するのであれば、「おとなの発表会」「こどもの発表会」にわけてもいいかなーと思いました。

演奏曲を決める

参加者の演奏曲を決める手順も、オンライン、オフラインとも同じだと思います。

今回わたしはかなりギリギリの予定で実験を決意してしまったので、準備が間に合わなかったと感じた子もいたようでした。

やはり数か月前もって本番の日を決めて、本番の日にうまく仕上がるように持って行くと、生徒さんたちも自信をもって演奏できるのではないかと思いました。

会場を押さえる

オンライン、オフラインで大きく違う手順の一つはここ。

オンラインは「抽選で会場を取る」とか「練習のために楽屋も取る」という一大任務がありますが、オフラインは「会場は自宅」であるため、この作業をしなくていいんです。

大きな舞台でスポットライトを浴びて演奏できないのは残念ですが、そのかわりお金はかかりません

会場に関してはオンラインの長所、短所、両方あるんですね。

ピアニストの予定を押さえる

こちらも、オンライン、オフラインで大きく変わる手順の一つです。

オンラインのデメリットの一つは

「アンサンブルができないこと」

オーディオインターフェイスと光回線を装備して、Syncroomを利用して、、とかだったらまあ可能なのかもしれないんですけど、普通そんなことしている人いないですよね。

あと、国によっては「光回線ってなに?おいしいの?」みたいなところも当然あります。

だから、多国籍のオンライン発表会では「伴奏者が用意できない」ということが、最大のデメリットのような気がしました。

・わたしが伴奏パートをバイオリンで演奏&録音
・それを生徒たちに送る
・生徒たちは自宅で伴奏パートを流しながら、それに合わせて演奏

という方法も考えたのですが、録音は生徒に合わせてあげることはできません。

ある程度のレベルがある生徒であれば、自分で録音に合わせることができるため、録音伴奏で演奏をすることが可能です。でも、ちいさなお子さんの場合は「一度録音においていかれたら、もう立ち直れない」(笑)子たちもいるんです。

そのため、今回わたしは「伴奏が必要な人は、自分で用意する。必要ない人は、伴奏なし」での発表会をすることにしました。

その結果、多くの子どもたちは、伴奏なしでの演奏を選択し、うまく合わせる実力のある子どもたちはユーチューブなどで伴奏を調達して演奏していました。

伴奏がある方が、もちろん一つの曲の完成形として成り立つので素敵ですよねー。

でも、やっぱり本当はライブで「息を合わせながら」弾くことができれば最高だなあと思いました。

この辺はインターネットの技術のさらなる発達を願うばかりです。

チラシやプログラムを準備する

これもオフラインの発表会ですと、きちんと印刷したりするのだと思いますが、オンラインの発表会は印刷物をいちいち世界中の生徒に送付するわけにもいかないので、PDFで作成して、メールで共有する感じになりました。

紙として記念にとっておきたい人にはちょっと残念かもしれませんね。

会費を決める

ここも、オンラインとオフラインでは大きな違いが出るところです。

普通の発表会は、会場費、楽屋の代金、ピアノレンタル代金、調律費用、ピアニストの謝礼、お花代、記念品代金、プログラム印刷代金、記念撮影の写真代などを参加者が割って負担するため、一回発表会に参加するだけでかなりの金額の負担が必要になってきます。

でも、今回かかった経費は

ゼロ(笑)

もちろん、企画開催に時間や手間がかかっていますので、本当の意味でゼロではありませんが、インターネットとパソコンさえあれば必要経費はまさしくゼロです。

なので、無料の発表会ができちゃったんです。

オンライン発表会では、「お金がかかってもいい!すてきなステージでお花に囲まれて演奏しているわが子をビデオにおさめたい、、、!」という願望を実現することはできません。

でも、無料というのはやっぱり魅力的なポイントの一つだと思います。

思ったよりも記事が長くなりそうなので、実際企画運営の方法、実際どんな感じだったかという内容については「バイオリンのオンライン発表会をやってみた話(後編)」に続けて書いていこうと思います!

 

 

 

 

 

 

 

 

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