ある程度バイオリンで正確な音、正確なリズムが弾けるようになってくると、

次は強弱つけて弾いてみたいなあ
と、思われるのではないかと思います。
強弱をつけて弾くことができれば、ぐっと音楽にメリハリがついてきますよね。
でも、バイオリンで音の強弱ってどうやってつけたらいいのでしょう?
今回は、バイオリンで大きい音を出す方法を説明していきたいと思います。
スポンサーリンク
バイオリンで大きな音を出す方法
バイオリンで強い音を弾く場面とはどんな時でしょう?

楽譜にフォルテって書いてるときかな?
そうですね!
フォルテ[f]、と大きな音で弾くことを指定されている時はもちろん力強い元気な音を出します。
また、何も書いていない場合でも曲想を解釈して「ここは大きく弾いた方がいいな」と思った場合、大きく弾くことになりますよね。
さて、それでは肝心の大きな音の出し方についてお話しします。
弓の位置を駒に近づける
バイオリンの音量を決める大きな要素の一つに、「弓の位置」があります。
弓の位置が指板に近いと、優しい柔らかい音がします。
その反対で、弓を駒の位置に近づけると大きな音がするんです。
ただし、駒の近くというのは弦の張力が強いため、普通に弾こうとするとシャーシャー、ガサガサしたしわがれ声のような音がしてしまいます。
そのため、駒の近くで弾こうと思ったら以下のことにも気を付ける必要があります。
弓の速度を上げる
大きな音を出す、もう一つの大事な要素が弓の速度です。
大抵の生徒さんは、

そこフォルテだから、弓の速度あげて弾いてみてね
と言っても、ほぼ速度が変わらないことが多いです(笑)。
「じゃあ、わたしが『やりすぎです、すみません』ってドン引きするぐらいめちゃくちゃ速くしてみて」
とお願いしてみて初めて「ま、これくらかな」という速度に達することがほとんどです。
なので大きい音を出してみたいと思っている人は、とりあえずびゅんびゅんすごいスピードで弾いてみちゃってください。
弓の速度が上がると、次の項目で紹介する「弓をたくさん使う」ことにも結びつきますし、駒の近くで弾いたときに音が割れるのを防ぐ役割も果たしてくれます。
ただし。
弓の速度が上がると、弓が暴れて弦からはじき飛ばされるような感覚を受ける方がいらっしゃるんじゃないかと思います。
これきっと、超軽量化したレーシングカーがすごいスピードでコース走ったらフロントが浮き上がってコースアウトするみたいなやつなんじゃないかと思うんですよね。
それを防ぐためには次の項目が参考になるのではないかと思います。
弓の圧力を適切にする
ウィーン国立音楽大学には「音響学」という授業があって、この授業の中で様々な楽器の特性を学びました。
そのときに、音響学上では「バイオリンの音量を変化させるのに、弓の圧力は関係ない」という項目があり「マジで?!」と声をあげそうになったことを覚えています。
でも、演奏している立場から言うとさ、やっぱ。。
関係あるよ!
直で関係あるかどうか、学問の難しいことはわからないけれど、弓を駒の近くで弾いたり、弓の速度を上げたりしたときに、雑音を発生させたり弓がコースアウトするのを防ぐためには、弓の圧力って絶対関係あると思うんです。
大きな音を出そうとして、弓を駒の近くで弾いて音がシャリシャリしてしまったときは、弓に圧力をのせてシャリシャリせず、きちんと発音するところを探してみてください。
弓の速度を上げようとして、弓が弦から吹き飛ばされてしまいそうになった時も、弓に上から圧力をのせてコースアウトを防いでください。
弓を立てる
弓をまっすぐに立てた状態でバイオリンを弾くと、たくさんの毛で弾くことになりますよね。
その反対に、弓を傾けてみたらどうでしょう?
毛の量が減りましたよね。
論理的に考えて、たくさんの毛で弾いた方が、大きい音を出すことが可能です。
大きな音を出したい時は、なるべく弓を寝かさず、立てて弾くようにしてください。
スポンサーリンク
大切なのはイメージと気合い
上記の通りに弾けば、まず大きな音を弾くことができるでしょう。
でも、それは本当にあなたが求めた音でしょうか?
大きすぎて音が割れてしまったり、雑になったりしていないでしょうか?
大きな音、と一言で言っても色々な音があると思います。
ただただ音量的に大きい音。幅広い音。堂々とした音。威厳に満ち溢れた音。。。
一番大事なのは、音を出す前に「どんな音を出したいか」というイメージをすること、そして「何がなんでもその音を出すぞ」という気合いです。
ひとたび音を出したら、「本当にその音が自分の求めていた音だったか」を耳でよく聞くことも、とても大切です。
音量を変化させてバイオリンを弾き、さらに曲の仕上がりを高めていきましょうね!
スポンサーリンク
コメント