パジャマでバイトはしませんとも

先週から約2週間、オーケストラは休暇。今日はアルバイトで朝からバーデンという街に来ています。

バーデンはウィーンから車だったら30分くらいで着く場所にあります。ベートーヴェンが住んでいたこともあって観光地としても有名です。

今日の仕事場はバーデンの病院。

結構モダンな建物ですよね。

看護師やお医者さんの卵たちが今日学校を卒業するのでそのお祝い式典でカルテットを演奏します。

この卒業の式典って日本で言えば卒業式ですよね。

そういえば私、日本の大学の卒業式出なかったな。仕事で日本にいなかった。出ていたらどんな感じだったんだろう?着物とか着たのかな?

こちらのこの式典はDiplomfeier(ディプロムファイアー)って言うんですよね。

ウィーンの音大を卒業したときは、子供も小さかったし、出席に色々お金もかかるし、で欠席することにしたら旦那や義理の両親が結構がっかりしてしまって。

なんでそんなに卒業式ごときが大事なんだろうなって不思議に思っていたら、こっちは卒業した人が家族をその式に招いて、そのあと一緒にレストランなどのパーティーに招待するような大事なイベントなんだそうな。

いやいや、めんどくさいから行かないよ、と結局その時は本当に欠席しちゃったのですが、今考えればディプロムファイアーって自分のためというよりは家族のために出るべきだったんですよねー。。

ちょっと出ておけばよかったな、と当時を思い返して反省してしまいました。

今日は1時間ほどの式典で短い曲4曲を演奏するだけ。
式典は1階で行われるのですが、私たちが弾くのは2階のバルコニーのようなところだったので、あまり下からは見えないロケーションです。

「えー、あんまり見えないんじゃん。朝早いし、もうパジャマで来ればよかったよ!」

とぶーたれるチェロの同僚(笑)。
いやいや。パジャマはさすがにやばいでしょ。患者だと思われるよ(笑)。

きちんとスーツに着替えて(笑)滞りなく演奏を終えました。

ちなみにこの日は夜にも、もうひとつバイトがありました。

Deutsch Ordens Haus( ドイチュ・ オルデンスハウス)という小さなホールで観光客向けの弦楽四重奏のコンサートです。

綺麗なホールなんですよね。
この建物があるところには、かつてモーツァルトやブラームスも住んでいたんですよ。

今日のコンサートはちょっと緊張しそうです。

だってバイオリンじゃなくてビオラ弾かなくちゃいけないから!

私は日本で仕事していた時は全くビオラは弾かなかったのですが、ウィーンに留学した際、国立音大で副科ビオラが必修だったことをきっかけに、今でもときどき仕事で弾いています。

だから弾かせて頂けること自体はうれしいんだけど。。。

こういった観光客向けのコンサートって、開演寸前に

「奏者が足りない!今すぐ弾きに来て!」

って言われることがしょっちゅうなんですよね。。。

バイオリンなら、初見でなんでも弾くけどさ、、。ビオラは副科だから初見でリハーサルなしだと、未だにかなりドキドキします、、。

そのうちビオラでもドキドキしなくなるようになる日が来るのかしら

スポンサーリンク




コメント

タイトルとURLをコピーしました