新しくなったハイリゲンシュタット遺書の家[2018年改装]

ベートーヴェンと聞いて、みなさんは何を思い浮かべるでしょうか。
小学校の音楽室に飾ってあった、あのいかめしい顔の肖像画でしょうか?
はたまたじゃじゃじゃじゃーん!という、あの交響曲5番の冒頭のメロディーでしょうか?

ベートーヴェンの人生はウィーンという街とは切っても切れないくらい強く結びついています。

2018年、ウィーンのハイリゲンシュタットという街にあるベートーヴェンが遺書を書いた家が改装されてリニューアルオープンしました。

新しくなった「ベートーヴェン遺書の家」を訪れてきたので、今回はその様子をレポートしてみたいと思います。

※当記事は2018年の記事のリライトです

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ベートーヴェンとウィーン

彼はドイツ生まれの作曲家ですが、1787年にモーツァルトに師事するためはじめてウィーンにやってきました。

そして1792年から本格的にウィーンに移住することになった彼は、この地で多くの名曲を生み出すことになります。

たくさんの引っ越しを繰り返したベートーヴェンの住居跡はウィーン市内にたくさんありますが、その中でもハイリゲンシュタット(Heiligenstadt)にある住居は、1802年に回復しない聴力に絶望した彼が遺書を書いたであろう家ということで特に有名なのです。

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ハイリゲンシュタット遺書の家の行き方

ベートーヴェンが絶望から復活の時期を過ごしたハイリゲンシュタット遺書の家、是非見学してみたいですよね。

遺書の家へは、公共交通機関を乗り継いで簡単にアクセスすることができます。
バスを利用することになるので、土地勘がない人はちょっと緊張するかもしれませんが、難しくないのでチャレンジしてみてくださいね。

遺書の家に行くには、地下鉄4号線Heiligenstadt(ハイリゲンシュタット)行きに乗り、終点のハイリゲンシュタットで下車します。

ハイリゲンシュタット駅についたら、ホームから構内に降りることができる階段は一つだけですので、その階段を降りてください。
右側と左側に出口がありますが、左側のバスターミナルがある出口から出てください。
駅を出ると、目の前にこんな感じのバス停があります。
このバス停からバスに乗りますよー。
ちなみに、このバス停からは38Aと39A、二つの路線のバスが出発しています。
遺書の家に行くのは38AのKahlenberg(カーレンベルク)行きのものですので、間違えないようにしましょう!
下車するのは4つ目の駅、Fernsprechamt Heiligenstadt(フェルンシュプレッヒアムト・ハイリゲンシュタット)という駅です。
乗車時間は約4分。

車内の電光掲示板に駅の名前が表示されるはずですので、降り間違いの心配はしなくても大丈夫です。

でもよっぽど心配だったらこの駅名を書いた紙を、乗車の際運転手さんに見せて、着いたら教えてくださいとお願いしておいてもいいかもしれませんね。

バス停でバスを降りたら、進行方向にそのまま少し歩きましょう。
すると、右手にこんな看板が見えてきます。
この看板のすぐ後ろの通りを右に曲がりましょう。

すると、こんなかわいらしい広場に出てきます。

この広場はPfarrplatz(プファープラッツ)といい、この広場に面して小さな教会や、大人気のホイリゲ(1817年にベートーヴェンが住んでいた家です!)Meyer(マイヤー)が建っています。

こちらがそのマイヤー。
味もおいしくて、値段も良心的なホイリゲ。お勧めですよー。
この日は平日の昼間ということで閉店中でした。

この広場から左に伸びているProbusgasse(プローブスガッセ)を入って行きましょう。

するとすぐに赤と白の旗がかかった、遺書の家が左手に見えてきます。

では、早速新しくなった遺書の家に入館してみましょう!

新しくなった遺書の家、内部

以前は高い入館料の割に見学できる面積が少なかった遺書の家ですが(笑)、2018年の改装後は見られる場所がとっても多くなりました!

まず門をくぐってすぐ左の扉がチケットセンターですのでここで入館チケットを購入します。この部屋は、改装前は入ることのできなかった建物です。

入館料(2021年8月現在)は以下の通りです。

大人 7ユーロ
27歳までの学生、65歳以上のシニア 5ユーロ
19歳未満の子ども 無料

ウィーンのミュージアムは18歳まで無料というのが嬉しいですねー。
チケット売り場のすぐ左側は結構充実したお土産屋さんになっていました。

ベートーヴェンの曲のオルゴールからベートーヴェンモチーフの小物からハイリゲンシュタット遺書の日本語訳までいろいろ揃っているので、クラシック音楽ファンは見るだけでも楽しめるかも。

チケット売り場の奥の部屋はこの建物の歴史や、ドイツからの旅の様子が展示されていました。

昔々はこの建物、パン屋さんだったんですって!
ちなみに、手で回して音楽を奏でたり、鍵盤を押して音を出したりと、以前はなかった体験型の展示もあって楽しくなっています。

この建物の展示を見終わったら、中庭に移動します。

石畳のテラスの中庭には大きな木が生えています。休憩できるベンチもあって、とても心地良い空間です。

中庭をまっすぐ通り抜けて突き当りの建物2階の展示場に行ってみます。

ここは当時多忙を極め、恋にも破れ、聴力の悪化に悩んだ31歳のベートーヴェンが療養のためハイリゲンシュタットという場所にやってきた、ということに関連する展示です。
当時は、ハイリゲンシュタットって療養にピッタリな田舎街だったんですね。ベートーヴェンは1802年4月にやってきたのだそうですよ。

ほほう、ピアノって当時はこんな感じにして運んだんですね。

このコーナーを見終わると、今度は再び中庭に出て、向かいの建物2階に進みます。
こちらには興味深い絵画、ミニオペラ劇場セット、またDVDを鑑賞できるような場所がありましたよ!

まとめ

新しく改装されたハイリゲンシュタットのベートーヴェン遺書の家は、以前よりも見る所が増えてとても楽しく仕上がっていました。

体験型の展示物も多いので、お子さんも退屈せずに楽しめるのではないでしょうか?

ベートーヴェンファンの方はもちろん、クラシックに詳しくない方も、ウィーンを訪れる機会があれば、ハイリゲンシュタット遺書の家を是非訪問リストに加えてみてくださいね。

ちなみに開館時間ですが、13:00から14:00の間はお昼休みで入れませんので、上手にプランを立てて訪れてくださいね!

Wien Museum Beethoven Museum

住所: Probusgasse 6, 1190 Wien
電話: +43 664 889 30 801
開館時間:火曜日~日曜日と祝日 10:00~13:00,14:00~18:00
12月24日、12月31日、12月31日、1月1日、5月1日、休館

https://www.wienmuseum.at/de/standorte/beethoven-museum

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