クリムトの絵画を見ることを目的に、ウィーンへ旅行されるという方も多いのではないでしょうか?
繊細で官能的な世界を描くクリムト。
私もはじめて彼の絵を見た時は、別世界に魂を持って行かれてしまったような気分になりました。
そんなクリムトが、一体どんな場所で画を描いていたか見てみたいと思いませんか?
実はウィーンには、KLIMT VILLA(クリムト・ヴィラ)というかつてクリムトのアトリエがあった場所に建っているミュージアムがあるんです。
クリムトの絵画を鑑賞しに美術館へ足を運ぶのと合わせてこのクリムト・ヴィラも訪れれば、さらにクリムトを身近に感じられるはずです。
今回はウィーンのクリムト・ヴィラをご紹介したいと思います。
※この記事は2018年のリライト記事です
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クリムト・ヴィラへの行き方
クリムト・ヴィラは、ウィーンの中心地から少し離れた場所にあります。
でも、公共交通機関で問題なく辿り着くことができるので安心してくださいね。
一番わかりやすい行き方は、地下鉄4号線の「Unter-St.-Veit(ウンター・サンクト・ヴァイト)」駅から徒歩で行く方法です。
クリムト・ヴィラはその通り上にあります。
入口が若干わかりづらいのですが、よく見るとささやかに「KLIMT VILLA」と書かれた看板がかかっています。
門をくぐり、庭を通り抜けて建物の方に向かいましょう。
この白い建物が、クリムト・ヴィラです。
入口を入ってすぐの場所が受付&クリムトグッズが買えるミュージアムショップです。
そこで入館料を払って入館しましょう。
入館料は
大人 10ユーロ
学生 5ユーロ
土曜日、日曜日、祝日の14時からガイドツアーがあります。
クリムト・ヴィラの歴史
クリムトは1911年から1918年まで、このアトリエで制作を行っていました。
クリムトが亡くなったのは1918年のことですので、このアトリエは「クリムト最後のアトリエ」とも呼ばれたりします。
クリムト・ヴィラは、現存する唯一のクリムトのアトリエなのだそうです。
当時1階建ての平屋だったアトリエは、クリムトの死後多くの人の手に渡り何度も改築や修復が重ねられました。
今現在見られるような2階建てのネオバロック様式の建物に改装されたのは、1923年のことです。
幸いなことにクリムトが実際に居住、制作活動していた1階部分は状態良く保存されており、当時の写真も残っていたため、アトリエをミュージアムにする際にその様子を忠実に再現することが可能だったということです。
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クリムト・ヴィラ内部
とてもモダンで美しい建物です。
「花嫁」と「扇を持つ女性」が置かれたこの部屋が仕事部屋。
ベッドの上に無造作に脱ぎ捨てられた服が生活感と親近感を感じさせてくれます。
パレットや絵筆も、きっとこんな感じで置いていたんですね。
他にも、日本や中国などアジアの家具や絵画が置かれた部屋があります。
クリムトはこれらアジアの芸術作品から、インスピレーションを得ることも多かったのだそうです。
ちなみにクリムトが住んでいた当時にはなかった2階部分ですが、現在はイベント用のホールになっています。
時々コンサートなどが行われているということですよ。
庭園
自然を愛したクリムトは、このアトリエの庭園がお気に入りでした。
彼の作品「バラの咲く果樹園」は、このアトリエの西側のバラを描いたのだそうです。
今でもそのバラはアトリエの庭園で見ることができるので、この絵のファンの方はお見逃しのないように!
私が訪れた日は、遠足にやってきた幼稚園の子どもたちがお弁当を食べていました。
当時から近所の人に愛され、訪れられた庭園だったようですが、今でも変わらず市民に愛されているのですね。
ちなみに、このクリムト・ヴィラ、庭園も含めてプライベートで借りることが可能なんだそうですよ。
クリムトファンの人は、結婚式やパーティー、コンサート(グランドピアノあり)などを開けば、きっと忘れない思い出になるでしょう。
クリムトが好きな人も、彼の絵を見たことがない人も、きっと好きになる空間だと思うので、ぜひ訪れてみてくださいね。
KLIMT VILLA
住所: Feldmühlgasse 11, 1130 Wien
電話: +43 (0)1 876 11 25
開館時間: 木曜日から日曜日と祝日10:00から18:00
アクセス:地下鉄4号線Unter-St.-Veit駅より徒歩4分
ホームページ:
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