テンポをキープして自滅を避けよう!テンポキープの為のヒント

昨日、うちのオケでバイオリンのオーディションがあったので聞きに行ってて思ったんですけど。

弾きながらテンポがどんどん上がっていっちゃう人って結構多いのね~!

オーケストラのオーディションに来る人たちは、ほとんどがもう何十年もバイオリンを弾いているし、音楽大学で勉強している、または勉強した人たち。

そんな人たちにとっても、テンポのキープってやっぱり難しいことなんです。

テンポがキープできるかどうかは、演奏を聴いている人に心地よい音楽を届けられるかどうかを決める一つの大きなキーポイントです。

今回はテンポについて考えてみたいと思います。

どうしてテンポが崩れていくのか

バイオリンの経験が浅い人と、経験が豊富な人のテンポの崩れ方には大きな違いがあります。

バイオリンの経験が浅い人は、大抵難しい箇所でテンポが落ち、簡単な箇所でテンポが上がっていきます

この現象はシンプルでわかりやすいですよね。

音がいっぱいあって弾きにくい箇所はゆっくりじゃないと弾けないですし、音が少なくて単純に押さえられる箇所はするするっと弾けるので速くなっていくんです。

いくら最後まで曲を通して弾けたからといって、こんな風に1曲の中で不自然にテンポが変わってしまっていたとしたら、その曲はまだ仕上がったとは言えません。

ゆっくりになってしまう箇所は、本来のテンポで弾けるようにテクニックを磨き、速くなってしまう箇所は、簡単だからと言ってテンポを無視して速度を上げてしまわないように、メトロノームなどを利用してテンポをコントロールする練習をするといいでしょう。

では、バイオリンの経験が豊富な人はどうやってテンポが崩れていくのでしょう?

なんと多くの場合、音が多くて細かい、難しい箇所でどんどん加速していってしまうんです。

難しいところほど速くなる、というのは不思議なことのように思えますが、これは問題点がテクニックにあるのではなく、頭の中にあるので起こる現象です。

みなさんも人前でスピーチやプレゼンをしたときに、ものすごく早口になってしまうことってありませんか?

あれと同じ現象で緊張して心拍数が上がると、演奏もどんどん速くなっていってしまうことがあるんです。

その速度にテクニックが追い付かなければ、指がもつれて間違った音を出してしまったり、止まってしまったりします。
でも、たくさんたくさん練習した人はなまじ指が回ってしまうので、坂道を転がり落ちるようにテンポが上がっていってしまうんですね。

速く弾けるということは素晴らしいことですが、そのテンポが曲想にあっていなければ聞いている人たちはジェットコースターに乗っているような気分になって、音楽を楽しむことができません。

そしてそれは、弾いてる人もきっと同じ気持ちです。(笑)
本番で恐怖のドライブを味わう羽目に陥らないように、対策を考えてみましょう!

テンポが速くなってしまう時の対策法

①自分のパートだけでなく、音楽全体を把握しておく

人前に音楽を出す時、これは最低限やっておいたほうがよいと思います。
例えば、オーケストラのオーデションではオーケストラの曲の一部をたった一人で演奏させられます。その時いくら上手にきれいな音で弾けていても、他のパートのことをわかって演奏しているか、自分のパートだけしか見てきていないかは、審査員からは完全にバレています(笑)。

他のパートにメロディーがあり、自分は伴奏や刻みを演奏している場面では、メロディーを心の中で歌いながら伴奏や刻みをしないと不自然なフレーズやテンポになるからです。

プロを目指す方だけでなく、初心者の方も全く同じです。
一つの曲を仕上げて、ピアノ伴奏付きで演奏ができるのは発表会の時だけかもしれません。
でも、ぜひ普段から「ここはピアノは何を弾いているんだろう?」「オーケストラは何をしているんだろう?」とスコアをチェックしながら演奏してみてください。

多く見られがちな、「長い音が短くなってしまう」現象は、曲の全体像を知ることでかなり解消されますよ。

②どこで速くなりやすいか傾向をつかんでおく

自分がどういう箇所でテンポをキープできなくなるのか、その傾向を掴んでおくことはとても有効だと思います。

確認の仕方として、まず一番簡単なのがメトロノーム。
メトロノームに合わせて弾いてみて、カウントが不自然に感じる場所は、メトロノームのカウントが不自然なのではなくて、自分のテンポが不自然な箇所です(笑)。

まずはメトロノームに合わせても、不自然さを感じなくなるように演奏できるように練習しましょう。

それができるようになったら、今度はメトロノームなしで演奏したものを録音してみます。

そして、これはわたしのお勧めの練習方法なのですが、

自分の録音に合わせて、自分で伴奏を弾いてみるの、結構効きますよ!

伴奏は、スコアのオーケストラパートを利用してもよいですし、ピアノパートを用いてもよいでしょう。

自分の録音の音を、誰か別のソリストだと思って自分で伴奏してみるんです。

「は?なに、このソリスト!?こんなガタガタのテンポで伴奏できるか、ふざけんな!」

あなたが思ったのならば、さっき自分で録音した曲のテンポは不自然です(笑)。

伴奏しようとしたときに、ものすごく速く弾かないと合わせられない場所、逆にゆっくりしないといけない場所をチェックして、そこのテンポ修正に努めます。

そのうち

「お、これならストレスなく伴奏できるな」

という録音ができたらしめたものです。
本番でも、チェックした箇所をていねいに弾けばテンポをキープできるでしょう。

③裏拍に注意

速くなる人の演奏を聴いたりしても思いますし、あとは自分の経験からでもあるんですけど。

テンポが速くなってしまうときの現象として、

「裏拍で速くなる」

ってやつがあるような気がします。
4分の4拍子だとすると、2拍目と4拍目が速くなるんです。

特に16分音符が16個並んでいるようなパッセージで、5~8個目と、13~16個目の16分音符が飲み込まれるように速く演奏されるケースが多いです。

細かい音符が連続するときは、騙されたと思って一度裏拍の音符をしっかり丁寧に鳴らして弾いてみてください。

自分の気持ちも落ち着きますし、テンポも安定しますし、聞いている人にもしっかりすべての音が聞こえていいことづくめだと思いますよ!

まとめ

テンポによって、曲は大きくイメージを変えます。
自分の理想の音楽を演奏するために、そして本番での自滅を防ぐために、普段からテンポをキープする訓練を欠かさないようにしていけるとよいですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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